<更新記録>
劇団SSP 「Up With Future 〜Synchronizer〜」 @日暮里 d-倉庫 2014/02/26
劇団PEOPLE PURPLE 「サヨナラの物語」 @新宿シアターモリエール 2014/01/26
MS2 「ダイヤモンドダスト・ドリーム」 @中野ザ・ポケット 2014/01/07
セブンスキャッスル 「人狼 ザ・ライブプレイングシアター #08:MISSION The Castle Job」 @上野ストアハウス 2013/12/30
9-States 「それなりにハッピー」 @下北沢 OFF・OFFシアター 2013/12/27
梅パン 「いなづま」 @池袋シアターグリーン BASE THEATER 2013/12/23
ネコ脱出 「人生快速」 @下北沢 「劇」小劇場 2013/12/22
メガロザ 「靴下にカミソリ」 @新宿タイニイアリス 2013/12/20
※本文中に激しくネタバレ含みます!
上演中の公演についてこれから観劇予定の方は閲覧ご遠慮ください。
第4回川崎インキュベーター合同公演
「ハイパーアトラス」
2012/03/02更新 ≪ラゾーナ川崎プラザソル≫ ≪川崎インキュベーター≫ ≪2012/03≫
![]()
第4回川崎インキュベーター合同公演「ハイパーアトラス」 <脚本> 河田唱子(へらへら眼鏡) <構成・演出> 笹浦暢大(うなぎ計画) <キャスト> 綾水月夜(Voice Dream)、安藤友美、石戸サダヨシ(劇団宇宙キャンパス/Re:Play)、 伊藤綾佳、伊藤優希(浅草たいこばん)、大山武史、岡朝子、蔵重智(ライト・トラップ)、 斉藤慎介、三枝ゆきの、佐藤みつよ(劇団夢幻)、里見駿、宍戸麻衣、 島貫晶江(猫と金魚)、清水智未(プロダクション・エース)、須藤旭、田辺敬太、 田原慎太郎、辻創太郎、ナラハナミ(劇団夢幻)、根生夏美(メインキャスト)、 ひとみまさこ、深尾尚男(企てプロジェクト)、藤井雅貴、布施晃、古川結衣、増渕清美、 三木美毅(47ENGINE)、三森伸子、南ちえみ、森田竜介、柳田清孝、 吉永麻美(19'プロデュース)、龍谷真紀子(U-studio ミュージック)、高島正典 ゲスト出演: 桑野東萌・・・・・1日、2日 井上麻里奈(シグマ・セブン)・・・3日 森澤碧音(ダンスカンパニーMKMDC)・・・4日 <日程> 2012年3月1日(木)〜3月4日(日) 1日(木)19:00 2日(金)14:00/19:00 3日(土)14:00/19:00 4日(日)14:00/18:30 <会場> ラゾーナ川崎プラザソル <チケット料金> ☆一般 前売 2,800円 当日 3,000円 ☆中高生及び65歳以上(要証明書) 前売 1,500円 当日 1,800円 ☆地域住民割引(要証明書) 川崎市民割 500円引き(割引併用不可) ========================== 川崎を舞台にしたSFファンタジー。 総勢35名の出演者が入り乱れる2時間15分のお芝居。 ストーリーはざっくり言うと、 人々はドームで隔離された世界で統治されていて、 ネガティブ感情を吸い出すディスポーザーという機械によって 治安を守っている警官隊的な存在(ハイパーアトラス隊)が活動中。 でもその部隊の隊長(主人公)は外の世界での自由を熱望している。 突如「感情が実体化した化け物」が現れだしたことをきっかけに、 隊員や研究者、統治者、外への希望を持つ人間達の思惑が入り乱れて、 大きな惨事へと発展していってしまう。 そんな感じのお話。 舞台装置は高低差があってハケ口も多彩でおもしろい作りをしている。 音響照明はこのハコは機材そのものが充実しているし、 その使い方も非常に巧くて見ていて気持ちがいい。 役者はいろんなところから集まっているようで、 かなり手馴れた役者から、あらら初舞台なのかなって人、 この人どーみても普通の主婦だろって人まで様々だった。 なので役者個人のレベル差はかなり大きかった。 うーん、なんて評価のしづらい舞台だ(汗) 制作側はこの公演について、いったいどれを目指しているんだろう? 地域密着市民参加演劇? それともプロフェッショナルな芸術作品? 多人数でのめまぐるしいアクションシーンが非常に多い、 独自の専門用語や設定がたくさん飛び交うお話、 数多い登場人物の名前と関係性をしっかり拾っていかないと話が全然わからなくなる、 などの点で、お客の年齢層の間口が狭いように思う。 これは市民演劇として見たときに大きなマイナス要素。 出演者は来るもの拒まずだそうで、そのおかげでやはり演技力の低い役者が目立つ。 登場人物が35人と非常に多く、それぞれにそれなりのピックアップシーンが作られているので ストーリー全体が広く浅くなってしまっている。 それ故重要人物の心情をしっかり描くシーンが少なくて、いまいちどのキャラにも共感しづらい。 その結果、感動できるはずのシーンでいまいちグッっとこない。 こういった点はプロフェッショナルな芸術作品としては大きなマイナス要素。 地域密着型市民演劇をやりながらもプロフェッショナルな作品を目指そうとしているのかな。 盛り込まれていたアクション、ダンスなんかも含めてそうなのだが、 やりたいこと全てを盛り込もうとして全体としてまとまりきらず、 「どういった人に対してどういった見せ方をしたいのか」のピントが定まってない印象を受けた。 隔離された世界、感情を吸い取る機械、感情が実体化した化け物(通称:感情ゴミ)など、 設定的には十分におもしろいものを感じるし、 実際に非常に魅力的に感じるシーンも多数あった。 個人的には登場人物をもっと絞った、心情の掘り下げの深い作品として見てみたかったな。 たぶん、いろんな大人の事情があったんだろうけどもね。 そういった大人の事情をできる限り排除した、まったく違う形での再演を希望したい。