<更新記録>
劇団SSP 「Up With Future 〜Synchronizer〜」 @日暮里 d-倉庫 2014/02/26
劇団PEOPLE PURPLE 「サヨナラの物語」 @新宿シアターモリエール 2014/01/26
MS2 「ダイヤモンドダスト・ドリーム」 @中野ザ・ポケット 2014/01/07
セブンスキャッスル 「人狼 ザ・ライブプレイングシアター #08:MISSION The Castle Job」 @上野ストアハウス 2013/12/30
9-States 「それなりにハッピー」 @下北沢 OFF・OFFシアター 2013/12/27
梅パン 「いなづま」 @池袋シアターグリーン BASE THEATER 2013/12/23
ネコ脱出 「人生快速」 @下北沢 「劇」小劇場 2013/12/22
メガロザ 「靴下にカミソリ」 @新宿タイニイアリス 2013/12/20
※本文中に激しくネタバレ含みます!
上演中の公演についてこれから観劇予定の方は閲覧ご遠慮ください。
LiveUpCapsules
「空を飛ぶ」
2013/08/25更新 ≪新宿 スペース雑遊≫ ≪LiveUpCapsules≫ ≪2013/08≫
![]()
LiveUpCapsules 「空を飛ぶ」 【作・演出】 村田裕子 【キャスト】 新井幹久、小澤貴之(ダブルフォックス)、桂弘(鰍oOP)、加藤慶亮(K-project) 、栗原智紀(劇団伍季風〜monsoon〜)、手塚和典(ロスリスバーガー)、森住亮子、 山崎祐子、山下健太、山本卓司(ロスリスバーガー)、渡辺望(天幕旅団) 【日程】 2013年8月22日(木)〜26日(月) 【会場】 スペース雑遊 【チケット料金】 前売 2,500円 当日 2,800円 【公式HP】 http://pltra.com/ ========================================== 時は第二次世界大戦直前の時代から。 飛行機のエンジン開発に取り組む若者達の物語。 彼らは純粋に良いエンジンを完成させることに情熱を燃やしていた。 ある閃きから、従来の倍の出力を持つ2000馬力の新型エンジン開発に取り組む。 空冷、素材、燃料など様々な問題にぶつかるが、 それを必死でクリアしていく彼ら。 ところが、もう少しでエンジンが完成するところで戦争が始まってしまう。 材料や燃料は入手困難になり、マンパワーは低下、 さらには研究員までもが徴兵される事態となってしまい、 新型エンジンの開発は頓挫してしまう。 終戦後、機密保持のために研究資料を廃棄する彼ら。 終幕。 ざっくり書くとこんな感じのお話。 上演時間は1時間45分程度だった。 スペース雑遊という狭い空間の中で 役者の第一声のその声量の大きさがかなり場違いで、 正直最初は「やばい、ハズレ芝居かなぁ」と心配してしまった。 実際、仲間内で世間話をしているようにしか見えない序盤はちょっと退屈だった。 説明ゼリフも多かったし。 しかし新型エンジンの開発が決定して、 研究員達の情熱に火がついてからは話が一変。 目の前の課題に真摯に取り組んでいく彼らの姿は美しく、 観ていて非常に共感できる部分が多かった。 好きなモノに対して情熱的に向き合う人間の姿はいつの時代も心を打つ。 そして彼らに共感できるからこそ、 終盤、いろんな問題で挫折していく彼らの心情が痛いぐらいにわかるし、 それがまるで自分のことのように悲しくて胸が締め付けられる。 よくできた構成と演出だなぁと思った。 戦争モノというとどうしても特攻隊の物語が多くて、 特攻時の熱さや感動の押し売りをされるのが好きじゃなかったのだが、 こういう飛行機の開発者視点での物語はいいなと思った。 戦時中、あらゆる人間が何かしら必死に生きていたはず。 そういう姿を新しい視点で考えることができたのは、今回の観劇での大きな収穫だった。 ちょっと集客が寂しかったのが気になったが。 作っているものは良いだけにお客を呼べていないのはもったいない。 また次に期待。