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Re:Play 第三回公演 「犯罪者」 @RAFT @東中野 2013/01/27
らちゃかん 第15回公演 「鎌ヶ谷中年ヒーロー」 @池袋シアターグリーン BASE THEATER 2013/01/21
※本文中に激しくネタバレ含みます!
上演中の公演についてこれから観劇予定の方は閲覧ご遠慮ください。
Re:Play 第三回公演
「犯罪者」
2013/01/27更新 ≪RAFT @東中野≫ ≪Re:Play≫ ≪2013/01≫
Re:Play 第三回公演 「犯罪者」 【作】 井村容子 【演出】 小林ともゆき キャスト】 ZYNM、石戸サダヨシ、児玉尚幸、SUMIO、波多野考、 井村容子、美濃宏之(劇団東京ルネッサンス) 日程】 2013年1月24日(木)〜1月27日(日) 【会場】 RAFT @東中野 【料金】 前売り/当日共 2300円 【公式HP】 Re:Play公式ブログ ================================== 5人の男と1人の女が「犯罪」について、 ある戯曲を演じながら考えていく、そういった感じの作品。 メインキャストとして、浮気が原因で妻と離婚したサラリーマン、その浮気相手、 新興宗教にハマる男、ホスト、医者、二次元オタクがいて、 それぞれの話が連携しながらもオムニバス的に流れていく。 舞台セットはほとんどなく、着替えは舞台奥に全て並べてあり、 役者が後の方で衣装チェンジをしている姿はお客から見えた状態。 ハケ口の概念もないので全方位からめまぐるしく役者が出入りしていく。 6人の役者がメインキャストを演じつつも、その場面に合わせて様々な役をこなし、 どんどんとストーリーを展開させていた。 1人あたり5〜8役ぐらいあっただろうか。 どの役者もそれぞれ力量があって、メイン役以外での演じわけもしっかりしていたため 好感を持って最後まで見ることができた。 個人的にはストーリーの盛り上がりが中盤にあって、 後半やや尻すぼみかなという印象はあったが、 人間の心の闇の部分を掘り起こして描いていたそのテーマは良かったように思う。 最後のシメの「なんでもいいんじゃない」的なうやむや感はちょっとアレだけど。 あと、この舞台、開場後の客入れの時点から役者が舞台にスタンバっていて、 素で雑談をしたりストレッチしたりしていたのだが、 まぁ、コレ自体は演出としてアリだと思う。 ただ、それをしながら入場してくるお客に「いらっしゃいませ」と役者が挨拶するのは違和感を感じた。 お客に「いらっしゃいませ」の挨拶をするきちんと礼儀を保った状態、 素の状態でリラックスしながら仲間とダラダラおしゃべりして盛り上がってる状態、 この2つの両立は無理じゃないだろうか? 今回の客入れに気持ち悪さを感じたのは自分だけではないと思うのだが。 考えすぎ?
らちゃかん 第15回公演
「鎌ヶ谷中年ヒーロー」
2013/01/21更新 ≪池袋シアターグリーン BASE THEATER≫ ≪らちゃかん≫ ≪2013/01≫
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らちゃかん 第15回公演 「鎌ヶ谷中年ヒーロー」 【作・演出】 藤田英明 【キャスト】 高野ちん太郎、藤田英明、荒井志乃、三浦ヤスタカ、市田ヲサム、 中島つづみ、浜田えみこ、綱川敦、影山美香、中島希望(劇団ドアのぶ。)、 林充晃(流星揚羽)、佐藤こてつ、石山慶、永峰あや、大木剛広 OGA−SAN 【日程】 2013年1月17日(木)〜20日(日) 全7ステージ 【会場】 池袋シアターグリーン BASE THEATER 【チケット】 前売・当日 2,500円 全席自由席 【公式HP】 らちゃかん公式HP ============================ 近年ワンシチュエーションコメディを手掛けてきたらちゃかんが挑むのは、 なんとヒーロー物! 糖尿病を抱えた中年が、鎌ヶ谷を舞台にありがた迷惑な正義を振りかざす! 「俺の血糖値をナメんじゃねぇ!」 家族や友人を巻き込んで至上最高の決戦がいま幕を開ける! 以上、公式HPからあらすじを抜粋。 前回公演「よつあしダディ」が非常に面白かったので かなり期待して観に行ったのだが・・・正直うーんといったデキだった。 まず最初の前説。 ヒーローと悪役が出てきてちょっとしたショーを繰り広げるのだが、 トークもアクションもあまりにお粗末。 盛り上がりは全くなく、逆に観劇前のモチベーションをガクンと下げられてしまった。 この前説、小屋入りした時点での仕上がりをみても カットしようという気にはならなかったのだろうか? 本編と関係ないんだからカットしても全く支障ないのに。 クオリティ低くスベリ倒すような前説ならしないほうがマシだ。 そして本編。 ストーリーがちょっと。。。。 市長が市の特産物の梨に助成金を払いたくないために細菌の研究をして、 その細菌をばらまくことによって梨畑を全滅させる計画を立てる、 細菌は農家夫婦の嫁を人質にとって旦那に実行犯としてばらまかせる。 イヤイヤイヤイヤ(汗) やり方が面倒臭過ぎる上に足もつくでしょソレ。 そんなムチャクチャな。 完全に低学年向けアニメの悪の組織のやり方だよ。 ヒーローショーで悪の手下役ばかりやってきた冴えない中年が 現実でそういった悪(市長)に対してヒーローとして立ち向かうって話なのだが、 現実の悪をアニメの悪と同じレベルにしてしまっては話が台無しだと思う。 それだとそれに立ち向かう主人公までもが陳腐になってしまう。 そんな状況で主人公にヒーローへの想いを語られても感情移入できないよ。 あと芝居面では前半のタルさが異常だった。 放り込んでくる小ネタはどれもレベルが低くて笑えないし、 テンポがずっと悪く、観ていて気持ち悪くてしかたない。 ブッ飛んでて面白い奥さんの幽霊が出てくるまでは 見れるシーンがなさ過ぎて本当に辛かった。 隣のお客さん開始10分でイビキかきはじめたし。 前半にもっとお客を引き込む要素を盛り込んでほしかった。 後半はストーリーが大きく展開して盛り上がった感はあったが、 やはり前半のタルさが大きな足枷になって、終演後にそこまでの感動はなかった。 うーん、かなり期待して観にきただけに、今回のハズレ方はショックだったなぁ。 普段はシチュエーションコメディばかりやっていて、 こういうタイプの芝居はある種の挑戦だったのかもしれないが、 残念ながら今回は結果には結びつかなかったようだ。 個人的にはこの劇団はシチュエーションコメディに徹してほしいなと思った。 演出、脚本、役者の質をみる限りでは、 もう一度このタイプの芝居に挑戦したところでおそらくまた同じ結果なんじゃないかなと。 シチュエーションコメディというジャンルでしっかり武器を持った団体だと思うので その武器を捨てずに大事に磨いてほしい。