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劇団くりびつてんぎょう 第10回公演 「あの素晴らしい愛をもう一度!」 @新宿シアターブラッツ 2013/05/20
オールアクトカンパニーVol.12 「おかしなおかしなおかしな人々」 @新宿シアターブラッツ 2012/02/25
※本文中に激しくネタバレ含みます!
上演中の公演についてこれから観劇予定の方は閲覧ご遠慮ください。
劇団くりびつてんぎょう 第10回公演
「あの素晴らしい愛をもう一度!」
2013/05/20更新 ≪新宿シアターブラッツ≫ ≪劇団くりびつてんぎょう≫ ≪2013/05≫
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劇団くりびつてんぎょう 第10回公演 「あの素晴らしい愛をもう一度!」 【作・演出】 山岡博美 【キャスト】 安藤清美、神山凌、渡邊顕彦、木崎誠、合志英知、琴音きなこ、石谷力、山田規、 高橋真美、濱島慎太、黒田さくや、風民、佐藤陽音、三枝聖、岡田千鶴、砂川英里、 神谷紗英、理紗、山田翼、はやしゆうへい、瀧恭介、三木美毅、なかがわあつこ、 後藤良子、安藤裕、熊井房樹、柿田康江 【日程】 2013年5月16日(木)〜19日(日) 【会場】 シアターブラッツ 【チケット料金】 前売 3,500円 当日 3,800円 平日昼割 300円引 【公式HP】 http://kuribitsu-tengyou.jp/ ========================================== 物語はとある会場にカップルが次々集まってくるところから。 実はそれは別れを決意した夫婦が参加する「離婚式」の会場だった。 参加した5組の夫婦は、 それぞれ最後の共同作業として指輪を破壊したり、 結婚前の映像を振り返ったり、 恋の葬式をしたり・・・。 その中でお互いはお互いの思いに気付き、 それぞれのかたちで新しい道に進んでいく。 まぁ、こんな大体こんな感じの話かな。 この団体の芝居を観るのは初めてだったが 「くりびつてんぎょう」という団体名と、非常にポップなチラシから、 勝手に明るい今時の作風の作品だとばかり思って観に来たら意表を突かれた。 かなりアングラ寄りだったのだ。 役者は見得を切りながらセリフをがなりたて、 単語をひたすら吐きながら踊る抽象的なダンスシーンを混ぜ、 上半身裸になって服を振り回しながっら本当の愛とは何かを訴えかけてくる。 ひぇー、そういう系ならそういう系だってわかるチラシにしてほしかった(汗) チラシ詐欺だぞコレ!(←言い過ぎw) まぁ、アングラならアングラで、そういう視点で観劇するわけだが、 残念ながらその視点でみてもクオリティはちょっといまひとつ。 5組の夫婦が順番にいろんな儀式を行っていくのだが、 話の内容はひたすらこれの繰り返し。 観ている感覚としては、完全に同じ内容のオムニバスをずっと繰り返されてる感じ。 さすがに途中でげんなりしてしまった。 1本1本のエピソードは正直おもしろいものは少なく、 (あ、でもオカマと男勝り女のカップルは楽しかった) それぞれの連携は皆無に近い。 せっかく「離婚式」っていうおもしろそうなテーマを取り上げているのに こんな構成にしてしまったのだろうか。 さすがにこれはナンセンスだと思う。 あと役者の技量。 30人近くキャストがいて、見れる演技をする人間が2、3人ってのはツライ。 こういうジャンルの芝居はあえてヘタウマに演じる部分もあることはあるが、 自分が見た限りでは、ヘタウマではなくヘタのほうかなぁと思ってしまった。 まともな発声すらできない・目線も上げれないような役者も多数混じっていたが、 なんだろう、彼らは初舞台だったのだろうか? このレベルのキャスト集めてシアターブラッツで素舞台、 それで3,500円とっていては、団体としてのあり方にまで疑問を持ってしまう。 うーん、なんかブラッツで嫌な思いすることが多いなぁ。。。 ここと相性悪いんだろうか自分?
オールアクトカンパニーVol.12
「おかしなおかしなおかしな人々」
2012/02/25更新 ≪新宿シアターブラッツ≫ ≪オールアクトカンパニー≫ ≪2012/02≫
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オールアクトカンパニーVol.12「おかしなおかしなおかしな人々」 <作・演出> 石山雄大 <出演> 石山雄大、水島文夫、松井功、福田ゆみ、日置哲代、横堀亮太、 若狭愛子、目黒孝輔、チャッピー大岩、樫根慶太、菊地康太、青木ひろみ <日程> 2012年2月 23日(木)…19:00 24日(金)…14:00&19:00 25日(土)…14:00&19:00 26日(日)…14:00 <チケット料金> 前売り、当日共 3800円(自由席) <会場> シアターブラッツ <公式ホームページ> http://allactcompany.com/ ========================== ・・・まず率直に思ったこと。 チケット高っ!! シアターブラッツは特別使用料が高い劇場ではない。 舞台は床と壁がむき出しの素舞台で、 設置されているのはパイプ長机やストーブ、映像投射用の布を張ったパネルぐらい。 現代劇なので役者の衣装はみんなの私物で揃えたんだろうし、 照明、音響は特に派手なことはしておらず至ってシンプル。 劇中で映像が使われていたが、手作り感満載の安っぽい仕上がり。 全く金がかかっていない。。。チ───(。-ω-。)───ン じゃあキャストにお金かけてるのかと思いきや、 別にタレントが出てるわけでも小劇場界のエースが出ているわけでもなく。 これなら3,000円以下でやれよ(怒) ストーリーをざっくり書くと、 どう考えても無罪判決になるであろう裁判に呼ばれた12人の陪審員。 「無罪になると思われている判決を私たちが有罪にすれば 話題になって俺達有名人だぜ!」 って考えで有罪にしたがる11人と、正義感の強い1人の女性の言い争い。 議論が白熱するうちに皆だんだんと狂気じみてくる。 最終的には、その女性は自分の過去の不正を暴かれて追い詰められ、 圧力に屈して自分の意見を曲げることになってしまう。 女性も狂う。 ・・・まぁ、そんなお話。 序盤はドタバタコメディ調、終盤は人が狂っていくサスペンス調。 しかし全体的に作り方がお粗末過ぎ。 12人の役者が出ずっぱりで話が進むが、 各々が自分の個性に合わせた動きを散漫に行っており、 お客がどの会話を追っかけたらいいのかフォーカスがわかりづらい。 計算されたドタバタではなく、みんなが好き勝手騒いでるようなイメージだった。 そのドタバタに掻き消えないようにと思うのか 役者はみな必要以上に声を張っており、それが逆に聞き苦しい。 最前列のおばちゃん達はみな終演後に 「声大きすぎて耳キンキンしちゃった」なんて愚痴っていた。 そして一番致命的だと思ったのは、登場人物にまったく共感を持てなかったということ。 ドタバタコメディは各登場人物が一生懸命生きていて、 それがちょっとズレていたり、不幸な偶然が重なったりして、 結果的におかしな展開になっていくから見ていて面白い。 しかしこの作品の登場人物は、自分の事情ばかりをゴリ押しし、 他人の都合には一切譲歩しない、人を見下す、すぐ怒鳴る、暴力に訴えるなどと 完全に「悪人」でしかないのだ。 これは無罪である人を有罪にするという脚本のせいでもあるが、 とにかく登場人物に共感を持てないどころか嫌悪の対象でしかないので、 そんな連中がギャーギャー騒いで揉め事を起こしていても全く笑えないのだ。 居酒屋で隣のテーブルの酔っ払い同士がケンカしてるのを見せられてる感じ。 順番に各陪審員が意見を言っていくだけの話の展開もつまらないし、 (↑上演時間1時間40分のうち1時間はこの部分) 最後まで抵抗を続けた唯一の正義のシンボルであった女性も、 「俺あんたの顔思い出したわ、アンタむかし収賄してたな。」なんて とってつけたような過去の暴露であっさり屈する。 なんなのこの安い展開。 役者の中にはポテンシャルの高い人も混じっていたのに 脚本と演出でダメになってる印象だった。 あーあ、3,800円か・・・。_| ̄|○ もちろん金がかかっているかどうかで芝居の良さが決まるわけではないけど、 金をかけない、でもクオリティ低い、そしてチケット高いっていうなら話は別。 この公演の黒字額、ものすごいんだろうなぁ。 いったいどなたの懐が温まるんでしょ。 会計収支報告のぞいてみたいわぁ(笑) オールアクトカンパニー、 晴れて自分の観劇ブラックリストの仲間入りナリ。