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相模舞台同盟 「エン殺陣☆ファンタジー!」 @相鉄本多劇場 2013/07/22
相模舞台同盟 エン殺陣 「戦国夢絵巻・裏」 @相鉄本多劇場 2012/07/22
相模舞台同盟 春興行2012 「SILVER」 @ラゾーナ川崎プラザソル 2012/03/18
※本文中に激しくネタバレ含みます!
上演中の公演についてこれから観劇予定の方は閲覧ご遠慮ください。
相模舞台同盟
「エン殺陣☆ファンタジー!」
2013/07/22更新 ≪相鉄本多劇場≫ ≪相模舞台同盟≫ ≪2013/07≫
相模舞台同盟 「エン殺陣☆ファンタジー!」 【作・演出】 實方誠一郎 【キャスト】 遠藤正志、柳沼慶樹、関根圭太、藤本ゆき乃、谷生優子、 成瀬優子、宮下真弥、大畑美恩、柴田尚輝、稲垣知美、 南雲桃、佐久間綾、佐藤麻実、雨宮ゆりの、茂原純子 【日程】 2013年7月20日(土)〜21日(日) 【会場】 相鉄本多劇場 【チケット料金】 前売 2,000円 当日 2,500円 【公式HP】 http://www.sagabu.com/ ========================================== 剣や魔法で戦ってミッションをこなすタイプのオンラインゲーム。 マサシはそのゲームを剣士としてプレイして楽しんでいた。 マサシはこのゲームの前バージョン7.0の世界で 名の知れたプレイヤーだった。 しばらくゲームを離れていたが、新バージョン8.0がリリースされたために、 久しぶりにゲームにログインすることに。 そこで現れる謎のプレイヤーたち。 それに対抗するために主人公は7.0時代の自分の仲間を集める。 いろんなミッションをこなしながら、 最終的には謎のプレイヤーたちとの決戦に挑み、 マサシは多くの仲間を失いながらもこれに勝利する。 しかし実は今回のシナリオは8.0のオープニング部分で、 すべてかつてのプレイ仲間・シキが仕組んだものだった。 彼はこのゲーム会社に就職していて、 ドッキリでこのシナリオをマサシに仕掛けていたのだった。 「マサシ、楽しんでもらえたかい?」 大団円。 あらすじ的には大体こんな感じ。 とにかく戦って戦って戦いまくる100分。 ゲームの世界ということもあって武器の種類も、 剣、槍、拳、銃、鈍器、扇子、魔法と非常に多種多彩。 魔法は後に映像投射用白布を垂らして、 それにプロジェクター映像を映すことで表現していた。 上演時間の半分以上は戦ってるんじゃないかってぐらいに 長いアクションシーンの連続。 手数が多くて役者もよく覚えられるものだなと感心するが、 そのせいなのか、ちょっとクオリティが欠けていた部分もあったのが残念。 ここの殺陣師の特色なのだろうか? 殺陣が全体的に「舞」っぽい。 人間の動きが「舞」っぽいことは全然いいのだが、剣の振りまで「舞」っぽいのだ。 役者の意識の問題になるのかなぁ。 剣の振りに相手を倒す意志が感じられず、どうしてもダンスの振りっぽく見える。 「斬る気がないのに段取りだからそこに剣を出してる」って雰囲気が、 こちらに場の迫力を伝えるための邪魔をしていた感があった。 あと芝居部分の演技力は・・・もうちょっと頑張って。 特に若いメンバーの芝居は。。。(汗) そして気になったのはラストのオマケの存在。 扇子を使ったダンスや、ダンス要素の多いアクションをやっていたのだが、 クオリティは正直言って本編中のものより高かった。 これってオマケにせずに、本編に組み込めばよかったのでは? わざわざゆるキャラみたいな映像(オグマ?)を間に挟んでいたのもちょっと。 自分はこういうタイプのお芝居では、 お客に呼吸させないぐらいの展開で最初から最後までグイグイ引っ張って、 終演後に「フーッ!」って初めて呼吸してなかったことを思い出させるような、 そういう構成にしたほうが効果的なのではないかと思っている。 テンションが加速したお客に無駄に息つく時間を与えないほうがいいんじゃないかと。 まぁ、それをやると演じる側はとてつもなく大変だけどもね(笑) 以前にも同じようなことを書いたが、 相変わらず集客力は高く、ファン層もしっかり獲得している団体。 芝居作り以上に顧客確保が劇団を悩ませることが多いわけだが、 もうここはそれをクリアしているようだ。 あとは作品の総合的なレベルアップに期待。
相模舞台同盟 エン殺陣
「戦国夢絵巻・裏」
2012/07/22更新 ≪相鉄本多劇場≫ ≪相模舞台同盟≫ ≪2012/07≫
相模舞台同盟 エン殺陣 「戦国夢絵巻・裏」 【脚本・演出】 實方誠一郎 【キャスト】 佐藤麻実、谷生優子、柳沼慶樹、関根圭太、大畑美恩、中川真穂、遠藤正志、渡邊真衣、 藤本ゆき乃、成瀬優子、田部裕士、宮下真弥、神部姫乃 【日程】 2012年7月 21日(土)14:30〜/19:30〜 22日(日)14:30〜 【場所】 相鉄本多劇場 【チケット】 前売 2,500円 当日 2,800円 【公式HP】 相模舞台同盟公式HP ============================ 昨年大好評だった、殺陣を主体とした作品構成のエン殺陣! 早くもこの第二弾が登場! 今回のエン殺陣イメントは戦国時代編の裏版!裏とは!? 戦国時代を嵐のように駆け抜けた一人の武将、織田信長!! 向かうところ敵なしであった織田信長の生き様、その姿を追いつづけ憧れ、 そして嫉妬と恨みをもった一人の男がいた。 その男が思いの果てにとった行動は…。 戦国時代編裏版、乞うご期待!! しかも、相模舞台同盟がただの戦国時代編で終わるわけない! いろんな裏を見せちゃいますっ! こんな話、あんな話!そしてあの人の!この人の!裏!裏!裏!裏! そんな楽しいステージも盛り込んで!エン殺陣第2弾[戦国夢絵巻・裏]!! 以上公式HPより転載。 まぁ、早い話がアクション中心のエンターテイメントってことですな。 内容は基本的に織田信長の戦の歩みを追っていて、 斉藤道三に同盟を持ちかけるところから本能寺で没するところまでを アクションシーンを中心に描いていた。 「エン殺陣イメイト」なんて名乗っているとおり、とにかくアクションシーンの連続。 しかも大人数での立ち回りが非常に多く、よくぞここまでの手数を覚えれるものだと 冷や汗混じりに感心した。(゚Д゚ υ) しかもそのアクションのクオリティは確実に以前より進歩。 動きのメリハリ、殺気の有無などの点でまだまだという役者もいるが、 メインどころを張っている者はみな良い動きをしていた。 テンポの速い曲を多用して、しかもその音にしっかり合わせた動きになっていて 見ていて気持ちがいい。 このようにちゃんと進歩が見える劇団って良いね。 途中やラストにおまけ的に盛り込まれたコントシーンもおもしろく、 飽きずに楽しめた1時間45分だった。 欲を言えば1点、 オープニングのインパクト不足が気になった。 役者が一人ずつ出てきてちょっとした立ち回りを見せて自己紹介って流れなのだが、 体が温まっていないのか、曲合わせのせいなのか、 「殺陣」というより「ゆっくりとした舞い」って感じになっていて残念な仕上がりだった。 このオープニングでお客に「わぁ!スゲェ!」っていうインパクトを与えるかどうかで その先の引き込まれ方が全然変わってくるはずなので、この点は本当に惜しいと思った。 固定ファン層も多そうで、神奈川では先の期待の持てるエンタメ集団。 更なる進歩を期待したい。
相模舞台同盟 春興行2012
「SILVER」
2012/03/18更新 ≪ラゾーナ川崎プラザソル≫ ≪相模舞台同盟≫ ≪2012/03≫
相模舞台同盟 春興行2012 「SILVER」 作・演出: 實方誠一郎 キャスト: 谷生優子、柳沼慶樹、藤本ゆき乃、佐藤麻実、関根圭太、茂原純子、大畑美恩、 成瀬優子、片山賢人、田部裕士、渡邊真衣、遠藤正志、宮下真弥、小熊絢、鈴木勇太 長栄雄大、橋爪美智代、雨宮ゆりの 場所: ラゾーナ川崎プラザソル 公演日時: 2012年 3月17日(土) 13:00 / 18:00 3月18日(日) 14:00 料金: 前売2500円 当日2800円 公式HP: http://www.sagabu.com/ ========================================================= おおまかなストーリーは 女海賊シルヴァーがいつものように海賊ブロンズのお宝を横取りすると その宝箱の中には一人の女の子が入っていた。 じつはその女の子は海賊クリスティーナに乗っ取られた国から逃げ出してきた王女。 クリスティーナが乗っ取った国は銀の砂時計の呪いによって封印されていたのだが、 その呪いが解けてしまい、クリスティーナたちはまた悪事を働き始める。 それに立ち向かうシルヴァーたちと海軍たち。 そんな感じのお話だった。 歌ありダンスありアクションありのエンタメ舞台。 上演時間は途中休憩挟んで2時間半ちょっと。 お客の客層は演劇としてはかなり若く、固定ファンが多そうな雰囲気だった。 舞台装置は奥に6尺高の高台を作ってあってけっこう気合の入ったものだった。 あと映像投射用の幕が設置されており、キャスト紹介や場転演出などに使われていた。 照明はムービングなんかも導入されており音響演出も派手派手。 演出全体の雰囲気としては、ちょっとした新感線テイストって感じかな。 しかし開演して、ものの10分足らずでガクーン。(;´Д`) 開始直後の群集シーンで全くセリフが聞き取れないのだ。 芯の人間がしゃべっていても群集のガヤゼリフは収まらないし、足音もひどい。 しばらくの間いまいったい何のシーンなのか全く理解できなかった。 開始早々いきなり突き放されてしまった印象。 群集シーンが終わった後もちょっと厳しい展開。 メインを張っている役者たちの声量は小屋のサイズに比べてかなり小さく、 大した声量でもないのに叫び声のようなノドにかかった発声をしているので 滑舌が極めて悪くて全然セリフが届いてこなかった。 しかもかなりたくさん小ネタが挟まっているのだが、 ボケゼリフもツッコミゼリフも聞き取れないという、面白い面白くない以前の問題。 演出は稽古の段階で何度も前から見てるだろうに、この状況を何故放置しているのか? ツッコミセンスがあるジョニー役、 客席を意識したセリフの投げ方ができていた現役元帥役と元・元帥役、 この3人の出番が増えてくる中盤以降は格段に見易くなって ストーリーにも素直に引き込まれることができた。 序盤から彼らが引っ張るようなキャスティングだったら良かったなというのが正直な感想。 あと役者への個人攻撃みたいになってしまうのでこういった事を書くのは抵抗があるが、 最強の実力を誇るはずであるシルヴァー役の女性のアクション技術の低さ、 これだけはなんとかならなかったのだろうか? 盛り上がるはずのラストシーンで、劇中で一番クオリティの低い殺陣を見せられるのはキツイ。 アクションをウリにしている劇団のように思ったので、 そこだけは何があってもこだわってほしかった。 ・・・いろいろ厳しいことを書いてしまったが、 ここは悪い集団ではない、惜しい集団なのだ。 発声や見せ方の意識などをほんの少し変えるだけで化けてくれる集団だと思っている。 名前、実力ともに神奈川を代表するエンタメ集団になってくれることを切に願う。 P.S. 土下座から逆立ちするネタは今年一番のツボだった