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aji 「“椿姫”」 @APOCシアター 2012/11/13
※本文中に激しくネタバレ含みます!
上演中の公演についてこれから観劇予定の方は閲覧ご遠慮ください。
aji
「“椿姫”」
2012/11/13更新 ≪APOCシアター≫ ≪aji≫ ≪2012/11≫
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aji 「“椿姫”」 【演出・構成】 島貴之 【脚本】 金本久美 【キャスト】 島玲、金子久美、石田佳名子、菊原真結(第七劇場)、米谷よう子(第七劇場)、 瀬尾卓也(富良野GROUP)、高橋智哉、深川奈緒美、藤本強、三本美里 【日程】 2012年11月8日(木)〜11月13日(火) 【会場】 APOCシアター 【チケット】 前売 2,800円 当日 3,000円 平日割 2,500円 プレビュー割 2,500円 【公式HP】 aji 公式HP ============================ 古典「椿姫」の登場人物であるマルグリット・ゴーティエ。 小説に登場する彼女、戯曲に登場する彼女、オペラの中に登場する彼女。 彼女はどれも時代とお国柄に合わせて違った姿で描かれている。 彼女の生活を辿りながら彼女の本当の姿を探していく。 うーん、あらすじを書きようがない。 かなり前衛的でアングラチックなお芝居だった。 早い台詞の掛け合いを繰り広げたと思えば 次の瞬間にはその人々はコロスに変化し、いきなり舞踊を踊り出したりする。 怒鳴りあったと思えば急に沈黙が訪れ、無感情な群唱が始まったり、 急に元気なストーリーテラーの女の子が現れたり。 突発的かつ抽象的で、さらに展開スピードが半端ない。 最近こういったお芝居は少なくなっている。 こういう演出に初めて出会った人も多かったであろう。 他のお客さんからきょとんとしている雰囲気が伝わってきた(笑) 確かにストーリー自体は椿姫を追いかけているものの、 わかりづらくて、自分も疑問符をたくさん浮かべながらの観劇になった。 どういった意図で演出をつけたんだろう? 抽象的というよりは、ただ妙な動きをやっているだけ?っていう印象を受ける部分も多くて、 常に疑問符が頭の中で踊って芝居に集中する邪魔をしていた。 ただしそれを補っていたのは役者陣の巧さだと思う。 感情のオンオフの使い分け、無表情の中での目線だけの演技など、 目を見張る役者がたくさんいてお客をちゃんと引き込んでいってくれている。 特に男性陣はなんとも表現し難い不思議な魅力を常に醸していた。 オーディションで集めたらしいが、良い素材を起用しているなと思った。 まぁ、そんな感じの感想かな。 こういった演出の芝居だと、感想を文章にするのって本当に難しいね。 考えるより感じろ的な部分が多いのでどうしても論理立てて文章を書きづらい。 このajiという団体、他の作品もなんだか気になるなぁ。 今回の「椿姫」を手放しに絶賛面白いと思ったわけではないのだが、 何かが尾を引く、不思議な作品をやる団体だなと思った。 これは演出の術中にハマッちゃってるってことなのかな?(笑)