日々是劇評

関東圏内で観劇した舞台について率直に感想を書いています。
自分用の備忘録みたいなもんなんで遠慮なく辛口な批評もしています。

絞り込み 団体=「カプセル兵団」

カプセル兵団 「SPACE一休」  @八幡山ワーサルシアター 2013/11/24
カプセル兵団 「超鋼祈願ササヅカイン 〜新たなる脅威〜 」  @笹塚ファクトリー 2013/07/15
カプセル兵団超外伝 吉久直志プロデュース公演 「アベンジャーズ」  @八幡山ワーサルシアター 2013/04/30
カプセル兵団 「DUST SHOOTERS 〜ダストシューターズ〜」  @笹塚ファクトリー 2013/03/03
カプセル兵団 「からくりサーカス 〜サーカス編〜」  @笹塚ファクトリー 2012/11/19
カプセル兵団 番外公演 「ゾンビ×幽霊×宇宙人 オール恐怖大行進」  @八幡山ワーサルシアター 2012/07/23

※本文中に激しくネタバレ含みます!
 上演中の公演についてこれから観劇予定の方は閲覧ご遠慮ください。


カプセル兵団
「SPACE一休」

2013/11/24更新  ≪八幡山ワーサルシアター≫ ≪カプセル兵団≫ ≪2013/11

カプセル兵団 「SPACE一休」 カプセル兵団 「SPACE一休」

カプセル兵団 「SPACE一休」

【作・演出】
吉久直志

【キャスト】
吉久直志、青木清四郎、周晴奈、岡田勇輔、瀬谷和弘、矢島慎之介、
中山泰香、工藤沙緒梨、菊地良明、北啓志、森澤碧音、浦濱里奈

【スタッフ】
舞台監督: 笹浦暢大(うなぎ計画)
照明: 小坂章人
音響: 田島誠治、澤木正幸、小野谷大和
振付: 森澤碧音
アクションコーディネイト: 吉久直志
写真: 渡邊純子
衣装: 周晴奈
小道具: 青木清四郎
ウェブデザイン: 庄章子
制作: 山下那津子、矢澤正英、麻耶さとき
企画・製作: カプセル兵団

【日程】
2013年11月20日(水)〜11月24日(日)

【会場】
八幡山ワーサルシアター

【チケット料金】
前売  3,300円
当日  3,800円
平日マチネ割 3,000円
学割  2,500円

【公式HP】
http://kapselheidan.com/

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近未来を舞台にした宇宙SF。

戦闘マシーン・バイオロイドとして開発された一休と義満。
彼らの戦いにより魔光エネルギーが全宇宙に拡散してしまった。
魔光は触れた者の心身に異常をもたらし、ときには魔物化までさせてしまう。
魔光を浴びてしまった人は忌み嫌われ、強い迫害を受けていた。

50年後、バイオロイドによる世界征服を目論む帝国軍を築き上げた義満。
一方、一休はあてもなく宇宙を彷徨う旅を続けていた。
魔光を浴びてしまった人々を救う方法を探すため、
ときには魔物化して暴走してしまった人々を自分の手で供養するため。

そんなときに一休は過去に滅んだ惑星ミラールの女王・サヨに出会う。
彼女と彼女の持つ青い勾玉には大きな力があり、
それを狙う義満から一休は彼女を守ることになる。

そして反乱軍や流れ者のシンエモン、退魔師のチンネンなどを仲間に加え、
帝国軍との決戦に臨む。

多くの仲間を失いながらも義満の野望を打ち砕いた一休。
また孤独になったかに見えた彼だったが、
そこに生還したチンネンがひょっこりと姿を見せる。
2人は共に旅立つ。

幕。


だいたいこんな感じのお話。
上演時間は2時間と5分ぐらいあったかな。


格闘アクション満載、パワーマイム満載、ギャグ満載の
いつもながらのカプセル兵団って感じの作品だった。
熱血ヒーローもの的な王道を展開しながら、型破りなギャグでお客を腰砕けにする。
お客を選ばない、誰でも肩の力を抜いて気楽に楽しめる作品。


今回の作品は、あえて客演を呼ばずに劇団員のみでのメンバー構成にしたとのこと。
この劇団は、普段は実力派の客演を集めてそれをメインにして公演を打っていて、
比較的若手の劇団員たちはそれほどピックアップのない端役で起用されていることが多い。
観劇前にそういう部分で、正直クオリティに心配なところはあった。

しかし、そんな心配も杞憂。
たしかに役者自身の個性という点では普段より物足りない部分はあったが、
クオリティとして普段より劣化しているかといわれると、特別そんな印象は受けなかった。
劇団としても、劇団のファンとしても安心できる作品の提示ができたのではないだろうか。


オープニングシーンは残念だなと思った。
大音量の中でめまぐるしくフォーメーションチェンジしながらしゃべりまくるのだが、
群唱部分などは全くセリフが聞き取れなかったため、
状況をほとんど理解できず芝居の中に入っていけなかった。
物語の導入にあれはもったいない。

中盤以降は役者の喉が温まったのか、
音響オペがボリュームを絞り出したのか、
それとも観客の耳が慣れたのか、
特に問題には感じなかったのだが。

ただでさえ情報量の多いオープニング。
物語そのものの状況説明はもちろんのことだが、
この劇団の場合は、あの独特な演出手法をお客にきっちり提示する必要がある。
自分の肉体のみで、宇宙船や、化け物、壁、全てを表現しながらも、
一瞬で役者が演じている役がまったく別のものにスイッチする。
(主役を演じていた人が、次の瞬間いきなりザコ雑兵になったりする)

その提示すべきオープニングが、パワー押しのグジャグジャしたものになってしまうと、
お客の脳は理解不能のものに対してオーバーフローしてポカーンとなってしまう。
これでもかというぐらいに洗練された(もちろんパワーも保ったまま)クオリティのものを
オープニングで展開して、お客を引き込めていればより良かったなと思う。


中盤はちょっと中だるみ?
アクションやギャグのない会話だけのシーンになるとちょっとダレる空気が。


惑星グリーフの話は非常に良かった。
ここに限らずだが、これだけ多い登場人物の内面を
短時間でしっかりと描写しているのは素晴らしいと思う。

登場人物それぞれに自分の道を生きる理由がある。
そういう人間が己の信じるもののためにぶつかりあうから、観ていて心が動く。
そんな彼らが悲しい音楽の中で戦うシーンはホロホロしてしまう。


今回の作品の観劇を通じて、
団体のより良いものを目指す姿勢が感じられたことも良かった。
また次に期待。


 


カプセル兵団
「超鋼祈願ササヅカイン 〜新たなる脅威〜 」

2013/07/15更新  ≪笹塚ファクトリー≫ ≪カプセル兵団≫ ≪2013/07

カプセル兵団 「超鋼祈願ササヅカイン 〜新たなる脅威〜 」 カプセル兵団 「超鋼祈願ササヅカイン 〜新たなる脅威〜 」

カプセル兵団 「超鋼祈願ササヅカイン 〜新たなる脅威〜 」

【脚本・演出】
吉久直志

【キャスト】
青木清四郎、吉久直志、周晴奈、瀬谷和弘、庄章子、工藤沙緒梨、
中山泰香、矢島慎之介、下尾浩章(劇団BRATS)、岩田栄慶(キャスタッフ)、
森澤碧音(DancecompanyMKMDC)、林潔、石神まゆみ、遠藤公太朗、
北出浩二(teamSPITFIRE)、林智子(劇団ヘロヘロQカムパニー)、
ウチクリ内倉(ツラヌキ怪賊団)、谷口洋行、
中澤まさとも(有限会社トリトリオフィス)、五十嵐勝平(スタイルキューブ)、
片山健(Aflowtroupe〜空〜)、大場トシヒロ、塩路牧子(裏庭巣箱)、小林美穂、
神里まつり、小森秀一、山崎涼子、松岡美那、浦浜里奈、蓮岡煉、川島千加子、
西村岳(ツラヌキ怪賊団)

【特別出演】
稲田徹(青二プロダクション)

【日替わりゲスト】
11(木)山口勝平(悟空)
12(金)津久井教生(81プロデュース)
13(土)石川英郎(青二プロダクション)
14(日)関智一(アトミックモンキー/劇団ヘロヘロQカムパニー)
15(月祝)千葉繁(81プロデュース)

【日程】
2013年7月11日(木)〜15日(月)

【会場】
笹塚ファクトリー

【チケット料金】
前売  3,500円
当日  3,800円

平日マチネ割 500円引き
高校生以下  1,000円引き
笹幡割(笹塚、幡ヶ谷に在住の方) 300円引き

【公式HP】
http://kapselheidan.com/

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笹塚のご当地ヒーロー・ササヅカイン。
前作のブラックドリル団との戦いから2年後、
すっかり平和になった笹塚でヒーローショーをやっていた。

ネオブラックドリル団として再生した悪の組織は、
ササヅカインの設計図を元に作り上げたササヅカイン・ダークネスを投入、
本物のササヅカインを完全に圧倒する。

その後ダークネスに再戦を挑むササヅカインだったが、
そこにニューオーダーズを名乗る5人が現れて、
ササヅカイン、ダークネスは共に破壊されてしまう。
彼らは街の巨大商業施設のオーナー・ミツグが開発した有機ロボットで、
ネオブラックドリル団が集めたマイナス心エナジーの影響で暴走してしまい
究極の戦闘破壊兵器になっていた。

ニューオーダーズの圧倒的な力の前に、
ササヅカインの研究所も笹塚警察も全て壊滅させられてしまう。

しかし最後まであきらめない人々は
ササヅカインをバイオテックロイドを元に再開発、
警察は戦闘ロボットやサイバースーツを投入、
マイナス心エナジーの供給源を断ってニューオーダーズを倒していく。

ニューオーダーズ最後の1人との戦闘にて
人々から心をもらったダークネスが味方として参戦、
ササヅカインとダークネスのコンビネーションキックにて見事勝利。

この騒動を通していろんなことを学んだ街の人々は、
それぞれの道を決めて前に向かって歩いていく。
めでたしめでたし。


とまぁ、こんな感じの2時間半のお話。


笹塚ファクトリーを大人数で駆け回る激しい演出は、
いつもながら圧巻でものすごい熱量が伝わってくる。
場の転換もおそろしくスピーディーで、
とにかく観ているほうに息をつかせない、休ませない、体温を下げない、
そんな工夫がいたるところにされていた。

またアニメやテレビドラマのような本来映像作品でしかできない、
カメラワーク的な演出手法をガンガン舞台に取り入れていくのも面白くていい。
やはりこういう部分は本当に見事な集団だと思う。


ササヅカインとダークネスに対して、
思いっきり観客に見える形で声優をアテレコにつけているのも楽しい。
この声優は役者には見えない体(てい)になっているのだが、
声優本人がそれを利用してネタとして遊びまくっていた。
またその声優も舞台で遊べる人ばかりを選んで連れてきているので、
そのムチャクチャっぷりがハンパなく面白い。

罵り合ってる声優達がおもしろ過ぎて
スーツアクターのほうに目がいかないという弊害はあったが、
この手法は本当に素晴らしいと思う。
この無茶を思いついて、しかも実行しちゃってることに拍手。


ちょっと惜しいなと思ったのは役者間の実力差。

あきらかにシーンを引っ張れている人と、
それができていない人の差が激しく、
引っ張れる人不在のシーンはけっこう辛かった。
特に序盤に多かったので、物語に引き込まれるまでに時間がかかってしまった。

これだけアクションときっかけが多い芝居だと、
稽古時間のほとんどを段取り稽古に費やしてしまうのだろうか?
演技の稽古をする時間が取れていないのかなぁという印象を受けた。

上手い役者は稽古回数が少なくても自分で脚本を消化して仕上げてくる。
セリフと段取りさえ入ってしまえばなんとでもなったりする。

しかし下手な役者は自分で消化して仕上げる作業ができないし、しようとしない。
演出からの指示を受けてそのとおりにやろうとするだけなので、
稽古回数が少なくなればそれだけ指示を受ける回数が減って
最終的な成果物のクオリティは下がる。

後者側の役者ばかりで構成されていたシーンは、
やはりシーンとして完成していない、つまり稽古不足感が強かったため、
勝手にそんなことを想像してしまった。
全体としては素晴らしい芝居なのに、こういうことで水を差していては勿体無い。


役者達の総合的な地力をもっともっと高めて、
最高のエンタメ集団になっていってもらいたい。



P.S.
あー、いかん、

劇評書くときに、良いこと書いてからその後に悪いこと書いて、
結果的に『上げて落とす』みたいな感じになっちゃうのは悪いクセだなぁ。
まったくそんな意図じゃないんだけども。

ああ、文才がほしい。


 


カプセル兵団超外伝 吉久直志プロデュース公演
「アベンジャーズ」

2013/04/30更新  ≪八幡山ワーサルシアター≫ ≪カプセル兵団≫ ≪2013/04

カプセル兵団超外伝 吉久直志プロデュース公演 「アベンジャーズ」

カプセル兵団超外伝 吉久直志プロデュース公演 「アベンジャーズ」

【脚本・演出】
吉久直志

【キャスト】
吉久直志、北出浩二(teamSPITFIRE)、西村太一(ジャングルベル・シアター)、
遠藤公太朗、千田剛士(シアターキューブリック)、青木清四郎

日替わりゲスト:
小川輝晃、関智一、IKKAN、津久井教生、トクナガヒデカツ

【日程】
2013年4月25日(木)〜29日(月・祝)

【会場】
八幡山ワーサルシアター

【チケット】
前売り 3,500円
当日券 3,800円

【公式HP】
http://www.kapselheidan.com/

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先輩ヒーローの葬式に集まった男6人の物語。
彼らもみなヒーロー。
そのヒーロー達はみな年代はバラバラで、
ジャンルも改造人間型、強化服型、宇宙人型、獣人変化型と様々。
思い出話やヒーローあるあるなどをひたすら話し、
最後にはヒーローとしての自分の存在意義にまでテーマが移る。


非常に面白かった。

SFアクション活劇がお決まりのカプセル兵団だが、
今回はまさかの男6人ワンシチュエーション会話劇。
ヒーローの存在意義と進退を考えるという最終的なテーマはあるが、
基本的には、ただひたすらヒーローあるある的なおしゃべりをしていた。

それだけといっちゃあ、それだけなのだが、
話している内容がとにかくおもしろい。
かのヒーロー大戦のときは声をかけてもらえなくて悲しかったとか、
性能的に後輩ヒーローに劣るのに気を遣われて前のほうに配置されたとか、
ヒーローが実在していたならそういうのあるよなぁというような
おもしろいエピソードが満載だった。

けっこうマニアックなネタをしゃべっているときもあったが、
その作品を知らなくても十分理解できることが多く、
ヒーロー特撮に知識がない自分でもちゃんと楽しめた。
(知っていればもちろん楽しさ倍増だったのであろうが)

ヒーロー特撮の今と昔の話を話しているので
自分の世代のヒーローの名前が出てくると共感できて嬉しいし。

あと終わり方もスッキリしていて良い。
引退を考えていた中年ヒーローが、現れた巨大怪獣と戦っている後輩たちの姿をみて、
気持ちの奥底にあるヒーロー魂を再燃させて向かっていく。
ヒーローを題材にした作品としては「そうこなくっちゃ」と思わせる、
最高の終わり方だったように思う。


そして役者6人の地力がしっかりしているのが大きい。
ナチュラルにしゃべる会話劇だと役者の地力がモロに出るものだが、
穴になっている役者が誰もいなかったので
終始グイグイと引き込まれていった。

ゲストタイムの暴れっぷりもあそこまでいくとスガスガしい(笑)
こういう遊び心を忘れないのもこの団体の魅力であろう。


唯一残念だったのは立ち位置かな。
チラシにあっただろうか、宣伝文句として
「稽古で立ち位置などを全く決めない、その日によって構図が全く違う芝居」
というのがあったのだが、
役者が被ってしまっていたり、一列に並んで構図が汚かったりというシーンが
全体でけっこう目に付いていた。
正直見ているこっちとしてはあまり嬉しい試みではなかったように思った。


今回の公演は「カプセル兵団超外伝」と銘打っていたが、
超外伝と言わずにぜひ定期的にやってほしいと思った。
そうしてくれれば自分の今後の観劇生活がまたひとつ楽しくなる。


 


カプセル兵団
「DUST SHOOTERS 〜ダストシューターズ〜」

2013/03/03更新  ≪笹塚ファクトリー≫ ≪カプセル兵団≫ ≪2013/03

カプセル兵団 「DUST SHOOTERS 〜ダストシューターズ〜」

カプセル兵団 「DUST SHOOTERS 〜ダストシューターズ〜」

【作・演出】
吉久直志

【キャスト】
吉久直志、長沢美樹(劇団ヘロヘロQカムパニー/アトミックモンキー)、周晴奈、
北出浩二(teamSPITFIRE)、こぶしのぶゆき(賢プロダクション)、青木清四郎、
遠藤公太朗、林智子(劇団ヘロヘロQカムパニー)、石神まゆみ、片山健(aflowtroupe〜空〜)、
林潔、瀬谷和弘、工藤沙緒梨、庄章子、小林美穂、中山泰香、矢島慎之介、
森澤碧音(DancecompanyMKMDC)、松岡美那、水野菜月、松本一平(ツラヌキ怪賊団)、
神里まつり、鶴家一仁、浦濱里奈、蓮岡沙羅

【日程】
2013年2月28日(木)〜3月3日(日)

【会場】
笹塚ファクトリー

【チケット料金】
前売 3500円
当日 3,800円
※平日マチネは500円引き
※学生は1,000円引き

【公式HP】
http://www.kapselheidan.com/

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宇宙を駆ける賞金稼ぎダストシューター3人組。

政府の軍艦からの救援信号を受けてその救助にいってみるが、
船内で現れたのは銀色のスライムのような化け物だった。
銃が効かない不死身の化け物の前に絶体絶命の彼らだったが、
そこに500年前に伝説になった賞金稼ぎレイラが現れ一緒に脱出することに。

化け物の正体は細胞実験事故により変異してしまったレイラの元恋人だった。
レイラはその責任を取って自らにも不死身の細胞を植えて戦っていた。

化け物を軍事力として利用しようとする政府軍、
レイラの味方のふりをして全てを手に入れようとする植物系宇宙人。
様々な思惑の中でレイラは化け物となった恋人と一体化して
永遠に一緒になるという選択肢を選ぶ。

ダストシューターたちはレイラの気持ちを汲み取り、
人工的にブラックホールを作り出してその中に化け物を閉じ込めることに成功、
そしてまた新たな宇宙を目指して旅に出る。


ストーリー的にはだいたいこんな感じ。

カプセル兵団が得意とする「ビジュアルイマジネーション演出」は、
舞台上で役者達が自身の肉体で全てのセットやその状況を
スピーディーかつパワフルに表現するもの。

冒頭から巨大戦艦を組体操のような人間の塊で作り上げ、
漂流船の回収や、そこに突っ込んでいく小型船など、全て人間の体によって表現している。
ここの芝居を初めて観るお客にとっては衝撃的な演出であろう。
鮮やかな芸術性を持ちながらもどこかギャグチックな、非常に独特な演出。
自分はここの芝居を何度か観ているが、いつ観ても面白い表現方法だと思う。


しかし今回の作品の出来には苦言を呈さずにはいられない。


まず脚本についてだが、一言でいうと面白くない。
アクション主体のSFモノを描くにあたって、おそらくあえてシンプルな話にしているのだろうが、
それにしてもひねりがなさ過ぎて、展開がほぼ予測できてしまう。
レイラと化け物の関係も、植物系宇宙人が裏切ることも、化け物の倒し方も、
ストーリーの肝部分があまりに予想できるベタ展開すぎて、
「話の先を知りたい!」というワクワクした気持ちがほとんど生まれなかった。
試合結果知ってるサッカー放送観てるような、そんな感覚。

緊迫した展開になって盛り上がってきたと思ったら、息抜きみたいなシーンが入るのもマイナス。
盛り上がりっぱなしだと観ている方も疲れるという意見をよく聞くが、
こういったジャンルの2時間芝居なら、息抜きなしで突っ走ったほうがいいように自分は思う。
緊迫と息抜きを繰り返されるほうがかえって疲れてしまう。


次に魅力的な役者の不在。
ダストシューターの男2人、救出された整備兵、植物系宇宙人あたりは
それぞれ個性が強くセンスも良くて面白いのだが、
そのほか、特に女性陣の層の薄さが目立った。
引っ張る人間が不在のシーンが多くて、
観ていて気持ちが切れてしまう時間がけっこうあった。

レイラも悪くはないのだが、いま一歩魅力的には映らなかったため共感できず、
感動するはずのラストシーンではあまり心が揺さぶられなかった。


あとミスの多さ。
役者がとにかくセリフをトチる。
SEとセリフがかぶる。

これだけ密度が濃くてきっかけも多い芝居だから
小屋入りしてから本番までそれはそれは忙しいであろう。
しかしそれは観るお客にとっては関係がない話。
芝居はナマモノであるから多少のミスはあるものと思っているが、
今回のミスの多さはさすがに許容範囲外であった。
ミスが出るたびに客席の温度が1度下がる。


最後にこれは個人的に気にかかった点なのだが、
ダンスパフォーマーの森澤碧音が目立ち過ぎている気がした。
表現が個として見事過ぎて、フォーカスを奪うのだ。

全体をぼやっと眺めてシーンを眺めていると、必ず目線が彼女にいく。
それは彼女の実力がズバ抜けて高い故のことなのだが、
重要なセリフを吐いている役者よりもその横で踊っている彼女に目がいってしまうのは
芝居全体として観た時にはやはりマイナスであろう。
もちろん彼女が悪いわけではなく、周りに問題があるのだが。


うーん、

なんだかマイナスな点を挙げ始めるとずらずら書いてしまうが、
このカプセル兵団は個人的には好きな団体であるし、
今回の作品もそのへんの劇団の作品に比べればよっぽどおもしろいのだ。

しかし、過去にカプセル兵団はもっともっと面白いものを自分に観せてくれている。
自分が好きなモノには右下がりになってほしくない。

映画が3DになりフルCGも当たり前になっていく時代で、
演劇の進化も必須と考えてそれを目指している集団。
是非とも右上がりに進化して、最高の作品を作り上げてくれることを期待したい。

P.S.
悪い点ばっかり書いてしまった気がするので好きだった点も書いとく(笑)
ラストの巨大戦艦内部に小型機で突っ込んでエンジンを破壊するシーンは、
まるでスターウォーズのデススター戦のようで本当に圧巻だった。
ゾクゾクして鳥肌モノ。
2時間通してこのクオリティのシーンが続けば良かったなぁ。


 


カプセル兵団
「からくりサーカス 〜サーカス編〜」

2012/11/19更新  ≪笹塚ファクトリー≫ ≪カプセル兵団≫ ≪2012/11

カプセル兵団 「からくりサーカス 〜サーカス編〜」

カプセル兵団 「からくりサーカス 〜サーカス編〜」

【原作】
藤田和日郎

【脚本・構成・演出】
吉久直志

【キャスト】
林智子(劇団ヘロヘロQカムパニー)・森澤碧音(DanceCompanyMKMDC)・岩田栄慶(キャスタッフ)・吉久直志・大島紘子(ジョイント・アクション・クラブ)・林潔・岡田勇輔・安藤洋介(アトリエ凹アルコーブ)・中山泰香・庄章子・金澤洋之(劇団熱血天使)・遠藤公太朗・永峰あや・青木清四郎・石神まゆみ・小川輝晃(狼煙工房/プロダクションエース)・西沢智治・工藤沙緒梨・中澤まさとも(有限会社トリトリオフィス)・船戸慎士(studio Life)・谷口洋行・周晴奈・小林美穂・瀬谷和弘・神里まつり・北出浩二(team SPITFIRE)・下尾浩章(劇団BRATS)・桜井悠子・塩路牧子(裏庭巣箱)・五十嵐勝平(チーム俺太刀)・矢島慎之介・山崎涼子・Ayano(リブロック)・松田鼓童・松岡美那・水野奈月・吉野菜々子・大塚陽・境秀人(株式会社 碗)・堀内寛嗣(株式会社 碗)/白鳥晴奈(株式会社 碗)

【日程】
2012年11月15日(木) 〜 18日(日)

【場所】
笹塚ファクトリー

【チケット】
前売 3,500円
当日 3,800円
平日マチネは500円引き

【公式HP】
カプセル兵団 公式HP

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言わずと知れたサンデーの名作漫画「からくりサーカス」、
それをカプセル兵団が舞台化したものだ。
半年前に「からくり編」と称して前編にあたるお話を上演しており、
今回は後編に位置づけされる「サーカス編」。

ストーリーは漫画でいうと真夜中のサーカス戦を終えたところまでが前回分、
今回は過去の回想の江戸時代後期、燃える遊郭のシーンから。
そこからヴァルマの襲撃、ギイとアンジェリーナの出会いの話へと進んでいく。
そして最終エピソードまで。

これは漫画でいうとコミックス20冊分に相当する。
15分休憩を含んだ上演時間3時間半の超フルボリューム作品だ。

正直言って序盤のシーンは見るに耐えなかった。
演出上どうしてもBGMの大きさが下げられないシーンがあるのは理解できるのだが、
どうにもこうにも、早口でまくしたてる役者の台詞が聞き取れない。
客席が3面あってこちらに背を向けた状態で役者がしゃべることも多いためなおさらだ。

アンジェリーナを助けに飛び込んできた正二郎の第一声が全く聞き取れなかった時点で、
「こんな調子の芝居をあと3時間以上も観るのか・・・」とテンションがガタ落ちしてしまった。
まわりの客席を見渡すと、やはり自分と同様の心情の空気を漂わせていたように思う。

しかし、マサルやナルミ、ギイ、などの魅せれる役者が出てくると空気は一転。
そこからは長い説明タイムが終わってストーリーが前に展開していくことも手伝ってか
一気にお客を引き込んでいった。

終わってみれば3時間半を長く感じない、
心を何度もドキドキワクワクさせられた面白い作品に感じられた。

とにかくテンポ命で、めまぐるしく場面を展開し、
やりすぎともとれるベクトルの小ネタを放り込んでも瞬時にシリアスに戻す、
いつものカプセル兵団の良さが出ていた作品だと思う。


やはり序盤が本当にもったいなかったなぁと思う。
最初の5分で一気にお客を引き込むような演出を入れてくれてたら、
3時間半はもっともっと短く感じることができたであろう。
演じる役者も物語後半に巧い人を固めた感があったが、
序盤にももう少し配分して冒頭から引っ張ってくれてたらなと思った。

あと地味な部分だが、客席のイスに備えられていたエアクッション。
これがびっくりするぐらいに快適で驚かされた。
3時間半座ってお尻がノーダメージってすごいわ。
お客の集中力を逃がさない影の立役者は実はこのエアクッションかもしれない。

コレ、どの劇場でも標準配備にならないものかね?
長い尺の作品やる予定の劇団様、是非ご検討下さい(笑)


 


カプセル兵団 番外公演
「ゾンビ×幽霊×宇宙人 オール恐怖大行進」

2012/07/23更新  ≪八幡山ワーサルシアター≫ ≪カプセル兵団≫ ≪2012/07

カプセル兵団 番外公演 「ゾンビ×幽霊×宇宙人 オール恐怖大行進」

カプセル兵団 番外公演 「ゾンビ×幽霊×宇宙人 オール恐怖大行進」

【脚本・演出】
吉久直志

【キャスト】
ノーマルバージョン:
吉久直志・周晴奈・瀬谷和弘・岡田勇輔・工藤沙緒梨・森澤碧音(DanceCompanyMKMDC)・
遠藤公太郎・林潔・小林美穂・仁木紘・若林辰也(優演隊)・神里まつり・福山渚・
中森康仁(株式会社碗)

バカバージョン:
吉久直志・周晴奈・青木清四郎・庄章子・中山泰香・北出浩二(team SPITFIRE)・
熊手竜久馬(虹の素)・五十嵐勝平・石神まゆみ・大場トシヒロ・渕井達也・谷口明日菜・
國崎馨(スターダス・21)・西村太一(ジャングルベル・シアター)

【日程】
2012年7月12日(木) 〜 22日(日)

【場所】
八幡山ワーサルシアター

【チケット】
前売・当日 2,800円
2バージョンセット券 5,000円
※14日〜16日限り、中学生以下3名までの同伴無料

【公式HP】
カプセル兵団 公式HP

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ゾンビに追いかけられた若者たちが逃げ込んだ屋敷は、有名な心霊スポットだった・・・。
屋敷の中で起きる怪奇現象の数々。
外にはゾンビ、家の中には幽霊が待ち構える絶体絶命の状況へ
様々な人々が逃げ込んでくる。
はたしてこの状況を打破することはできるのか!?

新しい演劇の可能性に挑戦し続ける劇団、カプセル兵団が
「飛び出す演劇」「ビジュアルイマジネーション」に続き挑戦するのは「ダブル演出」!!
同じ脚本を使い『ホラー』と『コメディ』相反するジャンルの作品を作り上げる!
超実験的シチュエーションホラーコメディ。

以上が公式HPより転載した公演詳細。


ノーマルバージョン、バカバージョン両方を観たが、
まぁ、普通に面白かった。
シチュエーションコメディとしてスピーディーに展開していて、
笑わせどころの数も質も良し。
頭を使わずに目に映るものを純粋に楽しめばいいという、単純な作品に仕上がっていた。

いや、うん、十分面白いと思う。
そのへんの劇団が作る作品の水準にはちゃんと達している。
・・・しかしやはりこれは言いたい。

カプセル兵団ってもっとスゴい事やってくれる団体じゃなかったっけ?
「え!?マジで!?」みたいな演出を毎回見せてくれる団体じゃなかったっけ?
これは高望みし過ぎだろうか。
「カプセル兵団の作品」を期待していた者としては今回の作品、不満が多かった。


まずはストーリー的な部分。

「オール恐怖大行進」というわりには、恐怖を演出できていたのは序盤の迫り来るゾンビぐらい。
幽霊はそのへんのお化け屋敷程度の演出でしかないし、そのシーンも少ない。
宇宙人にいたっては完全に登場時からギャグ要素でしかない。
(個人的には感情が読めないリトルグレイみたいなのを期待していたのだが)
そしてそのあたりから完全に話がコメディ的にまとまり始めてしまい、
それまで怯えていたはずの登場人物が、ゾンビも幽霊も全く恐れないモードになってしまったのだ。

いくらコメディーを目指していたにしても、それまでの恐怖が途中でなかったことになってしまうのは
やはりいただけない部分だと思う。
観ていたこちらも、序盤はその世界観と迫りくる恐怖にちゃんと引き込まれていたのに、
途中から急に現実味のないギャグ世界としてしか見れなくなってしまった。
そうなってしまうと、事件解決に向けて行動している彼らからは全く必死さが伝わってこなくなり、
ストーリー全体が急速に陳腐で薄っぺらいものになってしまう。

あと脚本にご都合主義部分やツッコミどころが多過ぎる。
宇宙人を噛むだけでゾンビ化が治ったり、
何の医療設備もない場所で特効薬が作れたり、
幽霊が館と無関係なのに地縛霊だったり、
序盤あんなに恐怖だったゾンビを、終盤は皆あっさりかいくぐって行動していたり、
工業高校の生徒がいとも簡単に故障したUFO直せたり...etc。

コメディだから細かいトコはいいや、って目をつぶってもよい量を超え過ぎていた感がある。
これも話が陳腐に感じられてしまう要因になってしまった。

そしてラストの幽霊との約束を果たすシーン。
シーンとしては良くできているし感動もできる。
しかし個人的にこの作品の中ではものすごく浮いているように感じてしまった。
ホラーコメディってことなら最後にこのような形で感動を盛り込む必要はあったのだろうか?
焼肉定食をいままさに食べ終わりそうなタイミングで「あ、これサービスです」って
大きな海老天を出されたような、そんな感じの蛇足感。
そもそも幽霊が劇中で影が薄かったのもあってか、
余計に無理やり感動要素を付け足したような印象を受けてしまった。

脚本、もしかしてだいぶ迷走したのだろうか?
実際どうだったのかはわからないが、
まとめ方に苦労してとりあえずこういう着地点におさまったって感じがする。


次に演出面。

「ノーマルバージョンとバカバージョンの2パターンの演出!」
というのが売り文句だったのだが、
蓋を開けてみれば小ネタを詰め込んでいるかどうか、ってだけの違いだった。
「全く違う演出」って言葉を取り違えると肩透かしをくらってしまう。

そして出来としてはノーマルに関しては全く問題がないのだが、
バカのほうはちょっと難アリかなと思った。

元々コメディ要素が多い台本にも関わらず強引に小ネタを入れてきているので
台本上の本来の笑い所を殺している場所が多かった。
あとギャグの多さによって登場人物の真剣さがなくなるので
館に追い込まれている緊迫感が皆無になり、ストーリーに引き込まれづらい。
そのわりに終盤はまとめに入るためなのか極端にギャグが控えめになり、
ノーマルと同じように繰り広げられるラストの感動シーンにものすごく違和感を感じてしまう。
このへんがおもになんだかなぁと思ってしまった点。

ノーマルを先に観た後でのバカならパロディ版として楽しめる気がするが、
観る順番が逆だったり、バカだけしか観ない人は楽しみづらいのではないだろうか。
うーん、このあたりどうなんだろう。。。


長々と書いてしまったが、先にも書いたとおり十分面白い作品だった。
しかしこの劇団の持っている自力からすると、
今回の作品はいつものクオリティまで届かなかった 『失敗作』 に思える。
バージョン分けなどせずに、十分に時間と労力をかけて、
1本の作品を作ってほしかったなぁというのが正直な感想だ。

目線が厳し過ぎるかもしれない。
しかし、カプセル兵団だからこそ、もっともっと上のレベルを期待したい。
絶対にそれができる集団のはずなのだ。


 

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