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企画ユニットあいてむぼっくす 「踊れ☆酪農家族」 @上野ストアハウス 2013/10/27
※本文中に激しくネタバレ含みます!
上演中の公演についてこれから観劇予定の方は閲覧ご遠慮ください。
企画ユニットあいてむぼっくす
「踊れ☆酪農家族」
2013/10/27更新 ≪上野ストアハウス≫ ≪企画ユニットあいてむぼっくす≫ ≪2013/10≫
企画ユニットあいてむぼっくす 「踊れ☆酪農家族」 【作・演出】 進藤雄太 【キャスト】 筑田大介、森アサヒ、鳥羽優好、桜井真紀、村尾祥平、中城聖、日向彩乃、 稲垣圭子、飯田恭子、福岡幹之、柳原光貴、みっきぃ、東山優希、石川航、 kotoki、大谷結香理、望月信行、進藤雄太、伽月里衣、藤枝みのり 【日程】 2013年10月24日(木)〜27日(日) 【会場】 上野ストアハウス 【チケット料金】 前売 3,000円 当日 3,300円 平日マチネ割 2,800円 【公式HP】 http://itembox.aikotoba.jp/rakunou.html ========================================== 酪農場を経営する壇郷一家。 そこに新人女性ヘルパーがやってくるところから物語が始まる。 牛乳にこだわり続ける寡黙な性格のオヤジさん、 実地研修生から跡継ぎ婿を探すのに熱心なお母さん達、 みるくという名前をつけられて、牧場の仕事にも嫌気がさしている娘。 そんな頃、別の乳業会社で大きな契約の話が動いている。 しかしその契約の最終段階にきて、社長は行方をくらましてしまう。 それには契約相手もカンカン。 社長の行方を必死に追う社員たち、 実地研究生たちの恋の三角関係、 そんなドタバタを酪農農場を舞台にして描いた、 コメディタッチのお話。 ざっくり書くとだいたいこんな感じのお話。 うーん、若い。 脚本も演出も役者もダンスも若い。 それはもう、物販や当パンの挨拶文まで。 もう何から何まで若過ぎる。 全てが若い。 トゲのある言い方に変えると、全てが青いのだ。 それはもう、オープニングダンスから。 チープな振り付けで、誉められたレベルでもないダンスを 地明かりと大差ない地味な照明の中で踊っているのだ。 何をどう見てもお遊戯会的な空気。 もうこの時点で沸々とイヤーな予感が。。。 なんだろうなぁ。 まず、テーマがよくわかんないことになってる。 「酪農」「家族」「命」「絆」をテーマにしていると当パンにあったが、 「酪農」については、劇中で説明台詞として語ってるだけだし、 「家族」については、ほとんどそれは展開されず完全におざなり。 「命」についても、贔屓の雌牛が処分されてしまったことを 後日談で触れてるだけでテーマとは言い難い。 テーマとして成り立っていると思えたのは「絆」ぐらいだった。 今回のストーリーの主軸は、 悪徳企業の契約から逃げる社長とそれを追う社員のドタバタ、 学生達の甘酸っぱい恋愛・友情のもつれ、 ほぼこの2つだけであったように思う。 この2つの事象が「たまたま酪農場で起きた」だけであって、 酪農そのものとほとんど絡んでいないのだ。 これでは酪農について語っている説明ゼリフさえ変更してしまえば、 設定は町工場だろうが、商店街だろうが成立してしまう。 これは酪農が「テーマ」ではなく、 「設定」でしかなかったことに他ならない。 タイトルに「酪農家族」とつけているのだから、 やはりきっちり「テーマ」として仕上げてほしかった。 役者陣は全体的に経験が浅そうな人が多く、 やはり演技力不足はいなめない。 まぁ、まだこれからという団体だと思うのでそこは厳しくは見ないが。 あ、でも副社長・秘書・部下2人のそれぞれのやりとりは キャラがしっかり立っていて面白かった。 ダンスは・・・総合的にみて、いらなかったんじゃないだろうか。 まぁ、個人的な趣味の差もあるだろうが。 序盤の親父さんダンスのような、ネタとしての使い方は好きだけども(笑) あと照明のメリハリがほとんどないなぁと感じた。 オープニングのようにもっと派手になればいいのにと思う部分もあれば、 心情的なシーンでもっと絞っていいんじゃないかと思う部分も多数。 灯体自体も少なく感じたがこのあたりは金銭的な問題? 最初に「若い」「青い」と書いたが、 あらゆるフェーズで未熟感を感じたというのが総評。 それも下手とか努力不足とかいうよりは、まだまだ世界観が狭いんだと思う。 一生懸命頑張ってはいるんだろうけど、 狭い枠の中で足掻いていて成果に結びついていない感じ。 今回の演出や役者陣には、 とにかく舞台でも映画でも、がむしゃらに作品を見漁ってみてほしい。 何が面白くて、何が人の心を動かすか、それを意識しながら。 いらない枠を取っ払うキッカケが必ず見つかるはずだ。 枠が外れて進化した姿を見れることを願って 次回に期待。