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東京都カリスマイル 「トラウマニア」 @八幡山ワーサルシアター 2012/03/19
※本文中に激しくネタバレ含みます!
上演中の公演についてこれから観劇予定の方は閲覧ご遠慮ください。
東京都カリスマイル
「トラウマニア」
2012/03/19更新 ≪八幡山ワーサルシアター≫ ≪東京都カリスマイル≫ ≪2012/03≫
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東京都カリスマイル ワーサルシアター提携公演 「トラウマニア」 【作・演出】 平田侑也×東京都カリスマイル 【タイムテーブル】 2012年 14日(水)→19時30分 15日(木)→14時30分/19時30分 16日(金)→14時30分/19時30分 17日(土)→14時30分/19時30分 18日(日)→14時30分 【料金】 3200円(全席自由・日時指定) 【劇場】 八幡山ワーサルシアター 【出演】 中村まゆみ、橋本カムイ、志井しおり、繁森優、宮崎優美、海野亮平、 中田豪一、升ノゾミ(黒色綺譚カナリア派)、衛藤将展(俳協)、ひらたゆうや ============================ この東京都カリスマイルは、 「役者の魅力を前面に押し出す作品を目指す」をコンセプトに、 2011年11月11日11時11分に始動した集団だそうだ。 脚本が良いねと言われても、 演出が良いねと言われても、 作品が良いねと言われても、 嬉しいけれどに違うのです。 私達は「あの役者が良かった」と言われてガッツポーズを繰り出せるのです。 これは当パンに書いてあった文章だが、 全体より「役者の個」を前面に押してくるのは非常に珍しい。 いま思うと芝居を観る前から、「興味深さ」という点ですでに引き込まれていたのかも。 芝居は小さなボロアパートの一室で展開される。 大きなヤバイ仕事を目前にして家に帰ってきたチンピラ・和馬、 結婚詐欺にあって人生の再スタートのため戻ってきた元住人・愛を中心にして、 いじめられっこ中学生、元チンピラ先輩、料理人を目指して留学するつもりの女性、 画家を目指すホームレス、借金取りから逃亡中のヅラ男とその娘などなど、 個性あふれる10人の人間が織り成す失敗ばかりのハートフルストーリー。 ざっくりいうとそんな感じのお話。 ・・・圧巻だった。 当パンの言葉通り、とにかく役者が魅力的。 登場人物としてみても、役者としてみても。 みな不器用な人間でちょっと感性がずれていたりもするけれど、 各々が自分なりに一生懸命に生きている。 登場人物全員の心情が理解できるから共感し、応援したくなる。 現実にこんな集団がいるならば自分も混ざってみたいと素直に思えた。 役者としても演技力が高くて非常に素晴らしい集団だった。 見せ方を熟知した上でキッチリと自然に演じきっている。 これは主催の人を集める力なのだろう。 そして「役者の個」を押しているとのことだったが、 脚本や演出も間違いなく一級品だったと思う。 センスのいい会話の妙で何度も何度も客席を笑いの渦に巻き込んでいたし、 温かみのあるシーンではナチュラルにほっこりされられた。 あとそんな中にシュールに登場してくるトラウマの象徴。 これは上半身がトラ、下半身がウマになっていて まるで劇団四季のキャッツのようなメイクをしたもの。 開始30秒でこれが無言で出てくるのは卑怯だろ(笑) しかも途中で何の説明もなく2人になるし(笑) ハイセンス過ぎて降参だYO!(;´Д`)ノシ とにかくあらゆる面で非常にレベルの高い素敵な作品だった。 次も絶対観にいきたい。