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子供脳みそ 筆下ろし公演 「薔薇ざかりの桃たちへ〜菊門☆パラダイス〜(仮)」 @東松原ブローダーハウス 2012/07/09
※本文中に激しくネタバレ含みます!
上演中の公演についてこれから観劇予定の方は閲覧ご遠慮ください。
子供脳みそ 筆下ろし公演
「薔薇ざかりの桃たちへ〜菊門☆パラダイス〜(仮)」
2012/07/09更新 ≪東松原ブローダーハウス≫ ≪子供脳みそ≫ ≪2012/07≫
子供脳みそ 「薔薇ざかりの桃たちへ〜菊門☆パラダイス〜(仮)」 【脚本・演出】 橋本カムイ 【キャスト】 安見謙一郎(UDATSU)、大高史也(HIME企画)、大山武史、中田豪一、栗山良介(いと、まほろば)、 布施晃、山梨谷梨(劇団ビタミン大使「ABC」)、ようだたかゆき、life.、橋本カムイ 【日程】 2012年7月 6日(金)19:00〜 7日(土)14:00〜/19:00〜 8日(日)13:00〜/18:00〜 【場所】 東松原ブローダーハウス 【チケット】 前売・当日 2,200円 ============================ 「誰が呼んだか無法痴態、 嗤う貴様は非国民、 ここは菊門パラダイス?。 “生涯刻まれる瞬間”の為に俺たちは集った。 絶対に負けられない戦いが、そこにはある‥。 一見ホモビデオと見紛う程の卑猥なタイトルとは裏腹に、 観る者に日本男児として生きる事の意味を問いかける痛快一大スペクタクル巨編! 迷わずイケよ。 イケば分かるさ。」 演劇界に風穴を、パクッと開けます、開きます!! ・・・というのが主宰のブログに書いてあった公演のあらすじ。 まぁ、まったく意味がわからなかったが、 実際に観てもまったく意味はわからなかった。 一組のカップルが車で事故ったらハードゲイな警官たちが現れてケツを掘られ、 通行人がその警官たちの餌食になったと思えばタイムスリップして古代に行って、 おとぎ話の桃太郎の話になったと思ったら、 桃太郎は何故か犬たちとアイドルグループを結成しMステに出演し、 金太郎は冒頭で出てきたカップルの女性のほうと良い仲になるが、 ハードゲイ警官たちの襲撃に合い陵辱され、 桃太郎たちがいざ鬼退治に行ったかと思ったら、 やっぱりそこに出てくるのはハードゲイ警官で、 マイケル・ジャクソン、ハルク・ホーガン、フレディ・マーキュリー的な人が 出てきてよくわかんないまま終演。 とにかくカオスで下ネタのオンパレードだった。 10分に1回は誰かケツ掘られているんじゃないかってぐらい エグいシーンがずっと続く無法地帯ぶり。 観た感想を率直に言わせてもらうと「ひどい」の一言に尽きる。 先に断っておくと、私はエグい下ネタがダメってわけではない。 演劇的セオリーを破るのがダメってわけではない。 全ての面においてクオリティが低すぎることがダメなのだ。 それもその低さは尋常じゃなかった。 お客の笑いを誘うためには、まずネタそのものの質が大事である。 それに加えてテンポ、前振り、声量、トーン、表情などの いろんな要素を考慮したベストのアクションをしなければならない。 それがお客の心情の緊張と弛緩をコントロールし、笑いが生まれるのだ。 それなのに、この芝居ではただ卑猥な単語を叫ぶだけ。 お客のことは完全に無視で、「面白い単語を発すれば面白いだろう」みたいな感じで 叫んで騒いで暴れまわっているだけ。 やってるほうは楽しいのかもしれないが、 そんな宴会芸以下の物を見せられるこちらは、ただひたすら呆れるしかない。 衣装も全身タイツを加工しただけのものが多くて安っぽいし、 小道具にいたっては小学生の夏休みの宿題か?ってぐらいのクオリティの低さ。 包丁は柔らかくて常にペロンペロンしてるし、 マイクは「歌っている人が持ってるからたぶんマイクだアレ」ってぐらいのレベルの造形。 そのマイクを本物のマイクスタンドに挿しているシーンがあってシュール過ぎて笑ったわ(怒) これじゃあ、あまりにお粗末。 笑い、芝居、お客、全てを舐めているとしか思えない。 そして極めつけはカーテンコールの全員挨拶の文句が 「ご来場ありがとうございました!」 ではなく、 「ご来場させて申し訳ありませんでした!」 であったこと。 一級の破天荒作品を提示した後でのこれならばジョークとして笑いも起きるが、 あの本編を見せられたあとでは流石に顔を引きつらせるしかなかった。 もうなんなのコレ。 帰り道のホームで、これを観劇したと思われる人同士が感想を話していた。 「私、客出しであんなにいっぱいの役者にゴメンって謝られたの初めて(汗)」、だってさ。 演ってるほうさえ申し訳ないと思ってんのかい。 じゃあ演らなきゃいいじゃん(怒)